水の性質 身近でも意外と知らない「水の性質」についてです。「水について考える」というのはちょっと不思議な感じがします。それは、普段、蛇口をひねればいつでも好きなだけ水を飲める環境が影響しているかもしれません。
水の性質
私たちにとっては、大変に身近で馴染みも深い「水」ですが…身近すぎて水のことをよく知らない人が多いのでは?
知っているようで実はあまり知識がないのも水が身近すぎるからかもしれません。
一般的に水の知識というと
「酸素と水素の化合物」
それから純粋なものは「無色で無味・無臭」
このくらいでしょうか? あまりこれといった特徴がないように思う物質です。
「地球の約70%、人体の約60%は水」と言われるとさらに水は身近でかかせないものと感じます。
もちろん空気中にもたくさんの水分があり、実際には水なしでは生きていくことはできません。 一般に水というのは、液体の水をイメージしますが、氷(個体)や気体の水(水蒸気)も水になります。 そんな身近な水にはどんな能力や性質がああるのでしょうか?
- 熱を伝えやすい
- 気化熱が大
- 固まりにくい
などです。
この性質は、人間が生きていく上で不可欠な性質といえます。
多種多様な栄養を溶かして全身に運び、熱しにくくさめにくい、さらに固まりにくいという性質は外気温に左右されず、体温を一定に保つのです。さらに熱を伝えやすいという性質が細胞の発熱を素早く吸収し、その熱を汗の蒸発によって発散させるのです。 水は人間が生きていくためにはもっとも理想的な物質なのです。
水の性質を再確認
物質を溶かし込む溶解力
人間に必要な栄養素を溶かし込んで体液として全身の細胞に運搬します。食材の成分、調味料などがとけ込むのでおいしい料理が可能です。
温度変化に影響されにくい
熱しにくく、さめにくい水の性質によって温度の低いところにいても高いところにいても体温を一定に保つことができます。恒温動物の重要な性質でもあります。外気温によって体温の影響を受けず生活することができます。
すぐに熱を奪う熱伝導率
熱が伝わりやすいため運動をして細胞が発熱しても素早く熱を吸収することが可能です。熱いものをさわってしまったときにヤケドの予防のために流水で冷やしたり、ゆでた麺類をすぐに冷やすときなどに水にさらしたりと、日常生活でも水の性質に頼っているシーンはたくさんあります。
不要なものを流す浄化力
水は不要なものや有害物質も溶かし込んでくれます。そのため体内で生じる老廃物や
人体に有害な物質を体外に排出することができます。デトックスなどではまずミネラルウォーター を多めに飲み、体内の循環を促進させ有害物質の排出を行います。
固まりにくい融解熱
水は液体の中でも固まりにくい物質です。通常は摂氏0度で固まりますがせまいすきまにある場合は、固まりにくくなります。これは気温がマイナスになっても体が凍らないのはこの理由です。
気温を下げる気化熱
寒いときにあせをかいたり、真夏に打ち水をするのは、水が液体から気体に変化する際
周りの熱を奪う水の気化熱とう性質を利用しています。この温度差が大きいために体温を
下げることが可能となっています。
水の性質 まとめ
水は非常に特殊で重要な物質であり、その性質はさまざまです。以下は、水の主な性質についてのいくつかの要点です。
- 極性: 水分子は極性を持っています。水素と酸素の原子が異なる電気陰性度を持っており、水分子は部分的な正電荷と部分的な負電荷を持っています。この極性は水の特異な性質の原因の一つです。
- 溶媒としての性質: 水は優れた溶媒です。極性を持つため、多くの物質を溶解することができます。これにより、水は生物学的プロセスや化学反応において重要な役割を果たします。
- 高比熱性: 水は高比熱性を持ちます。これは、水が温度変化に対して比較的多くのエネルギーを必要とすることを意味します。そのため、水は温度変化が緩やかであり、地球の気候を安定させる役割を果たしています。
- 融解と沸騰の特異な温度: 水は0度で凝固し、100度で沸騰します。この特異な温度帯は、地球上で水が液体の状態を維持しやすくし、生命の存在に適していると考えられています。
- 表面張力: 水は高い表面張力を持っています。これは、水の分子が表面で引っ張り合う性質であり、水面に軽い物体が浮くことを可能にします。これは水の生態系においても重要な役割を果たしています。
- 密度の変化: 水は0度から4度まで冷却されると、通常の物質とは逆に密度が増加します。これにより、氷が浮くことができ、寒冷な環境で水中の生物が生存できる環境を提供しています。